番組要約

【カンブリア宮殿・要約】北極版100均を経営再建した話

フライングタイガー 企業情報・背景

フライングタイガーは、デンマークのコペンハーゲンで1988年創業し、キッチン用品やおもちゃ、照明など日常雑貨を中心に展開しています。

創業当時は全商品が10デンマーク・クローネ(今の日本円で約200円)で、今でいう100均のような存在でした。現在は300円~500円のお手頃価格の商品がそろい、表参道店では約2500アイテムの取り扱いがあります。

2012年7月日本初上陸 大阪のアメリカ村に1号店出店

2013年10月東京上陸 表参道に2号店出店

世界に893店舗展開(2023年5月現在)

日本上陸当初は、オープン3日で商品が品切れになるほど、高い人気があったものの、飽きられるのも早く、赤字に転落したそうです。

そんなフライングタイガーが今復活しています。

国内店舗は毎年増え、2023年で合計44店舗。過去最高売上が予想されます。

日本のフライングタイガーを変革したのは、日本法人の社長松山恭子さんです。

松山社長の経歴

ゼブラ ジャパン 日本法人社長 松山恭子 58歳

・大学3年生  マーケティングに興味を持つ 

先輩のアルバイトを引き継いで、ペルーの産物を日本商社に営業。 一連のものの動きに興味を持ち、売るために調べたりPRしたり、販促することで興味を持ちました。

・新卒 ゴールドマンサックス入社

株価を分析・評価し、投資家に提案する証券アナリストになりました。

・人との縁で繋がったキャリア

2002年 ファーストリテイリングに転職 ユニクロでマーケティングリーダー 5年

リヴァンプ ディズニーストアの再建 1,2年

      上海で化粧品ブランド立ち上げ 1年 

2010年 ファーストリテイリングに戻り、ジーユーでマーケティング部長 (ジーユーの社長が、元上司)

・2017年11月 52歳でフライングタイガーに  

日本のオープンから4,5年。経営再建を任されました。

松山社長の改革

  • ターゲットを絞る
  • 再生産「リバイ」
  • 小型店舗の開発

ターゲットを絞る

デンマーク流は全世代に向けた商品づくりでしたが、それだけでは売れなかったことから、客とコミュニケーションをとりました。

その結果、、、

日本流として、メインターゲットをファミリー層に絞る。」ことを決めました。

商品ラインナップをキッチン用品や子供向けおもちゃなどにし、渋谷や新宿などの都心店舗を閉店し、郊外のショッピングモールに出店する戦略を立てました。

フライングタイガーは、毎月約300点の新商品を発売しており、デンマークから提案されたものを日本の各部門のバイヤーが選びます。売価は日本で決まり、毎週金曜に売れ行きを見ながら価格は変わっていきます。

客を飽きさせないように、3か月で売り切るのがブラックタイガーの流儀です。

再販売「リバイ」

フライングタイガーは新商品の販売は1度きりで、「売り切れごめん」がブランドルールとしています。だから、いいなと思ってまた買いたいと思っても、店頭にはおいていないことが多々ありました。

そこで松村社長はデンマークと協議し変更して、日本独自で人気商品を復活させる戦略を

リバイで売れた商品

・寝たまま読書できる眼鏡 5500本→再販売4万

https://blog.jp.flyingtiger.com/item/zebrajapan-flyingtigercopenhagen-1691130594785-apparelcloud.productclass-2791155a-2366-4338-b800-7d0244c35799?itemnum=3036305

・スマホプロジェクター 9100個→再販売8万個

https://blog.jp.flyingtiger.com/item/zebrajapan-flyingtigercopenhagen-1601969784757-apparelcloud.productclass-cae33aa9-5dca-4b40-a071-1522caf0627f

小型店舗の開発

ショッピングモールなどで期間限定ポップアップストアを開催すると、大盛況となり、客からも施設側からも常設を望む声がありました。

しかし、ブランドルールとして、出入口は一か所、一方通行で買い物できるようにと決まっており、どこからでも入ってこれるような小規模店舗にデンマーク本社は反対していました。

1年の協議の結果、実現し、売り上げにも反映されるようになりました。この結果を受け、デンマーク本社も見習うことになり、日本戦略がグローバルモデルになり変わろうとしています。

松山社長から学べること

「マーケティングの基本は客を知ること

ブランドを運営していくにあたってルールは必要なものですが、その国や文化によって、お客さんの思考も趣向も変わってくるということを、国内のブランド成長のために、本社と何度も協議を重ねてきた松山社長。

それは彼女のマーケターとしての経歴から出てきたアイデアなんでしょう。

そして、アイデアだけではなく、何度もデンマーク本社と協議し、真正面からアイデアや意見、データを伝える気持ちの強さが成果を導いた要因になったのでしょう。

村上龍「妥協しない」

アイデアも大事だが、それを実現する行動量がさらに大事だと感じた今回の特集でした。

松下社長 今後の戦略

より一層、お客さんとコミュニケーションをとれるように、

  • ポップアップ起点に小型店の出店をかけていく
  • ショップインショップという形でポップアップをしていく

関わる人たちとブランドを大きくしていくことを軸としており、ファンと社員だけでなく、倉庫の人などにも私たちのブランドを理解してもらってブランドの成長に協力してもらい、1チームの幅を広げていこうと考えています。

これからのフライングタイガーの成長に期待です!

-番組要約
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